月経と布ナプキン

今回は生理とPMSの話です。また、少しでも症状を和らげるために、布ナプキンの話もさせて頂きます。

以前に比べると、布ナプキンを使っている人や、興味を持っている人が増えてきているように感じます。布ナプキンを始めるきっかけとして、不妊症や子宮内膜症などの子宮に悩みを抱えている方も多いです。また、布ナプキンのすることで、生理の周期が安定したり、生理が軽くなったり量が少なくなる方や、布ナプキンにすることでかぶれなくなったり、匂いが気にならなくなったりする方もいます。さらに、冷えが気にならなくなってきたという人もいます。布ナプキンには、このような様々なメリットがあります。

 月経は、生殖周期に伴ってホルモン変動を繰り返すことで起こります。子宮内では、生殖に備えて栄養分を備えて準備します。そこに排卵した卵が着床することが妊娠です。着床しなければ、栄養分となる子宮内膜は剥離し排泄されます。これが月経です。月経のサイクルには複雑なホルモンの働きがあります。基礎体温をつけたことがある人は分かると思いますが、月経前体温が高くなる時があります。この時期を「黄体期」と呼び、様々なホルモンが卵巣と子宮に複雑に作用しています。この時期はホルモンがアンバランスになり、水分が体にとどまるためむくんだり、下腹や乳房が張ったりします。

また、イライラや憂鬱、思うように体が動かないなどの症状があることがあります。100数十パターンあるとされています。

これらの症状のことを「PMS(月経前症候群)」といいます。

月経中は子宮が収縮し、それによって血液循環が起こって体が冷えることで、月経痛が起こります。

腰やお腹が痛い。また、頭が痛いというのも、月経の周期性によって起こっています。

女性はこうした周期性のホルモンバランスの変化を伴う生殖機能が備わっています。

 こうしたことから生理痛の軽減を目的に体を冷やさない方が良いと言いますが、これは、月経痛の仕組みを理解することで説明することができます。生理中に体が冷える理由は、排卵を伴う月経の際に子宮が収縮しますが、子宮が収縮する際に、子宮の内膜からプロスタグランジンという物質がでます。

そのプロスタグランジンが子宮を収縮させ、それが原因で血液循環が悪くなり生理痛が起こります。

要するに血液循環が悪くなることにより、体が冷えるという事です。血液循環が悪くなると体も冷え、さらに生理痛も引き起こされという悪循環になります。

化学繊維のナプキンは冷えるとされています。一方で布ナプキンは、温める作用とされていますが、本質的には冷やさないということです。そのため、紙ナプキンに比べ、冷えの防止に役立ちます。また、今まで紙ナプキンを常用していると、冷えているという実感がなく、布ナプキンを使ったことにより、冷えていたという事に気付く事にも繋がります。そのため、意識して冷えないようにするので、生理痛も改善していく傾向があります。

 

 また違う原因として、精神的なストレスが上げられます。不安感や精神的不安定、生活上の不摂生などが生理痛やPMS症状を強めていると言われています。心理面の影響は大きく、生理痛の人に痛み止めの偽薬(プラシーボ)を服用してもらったところ、30%~40%ぐらいの人が症状が軽くなったという研究結果の出ているそうです。また、初経の時に不安や驚きを体験した人は、生理痛になりやすいとされています。生理を嫌なもの、煩わしいものと捉えていることが生理痛に繋がっていると考えられています。

 

 また、生理痛には、2つの種類があります。子宮に関する病気によって起こる「器質性月経痛」と病気などが原因でないのに起こる「機能性月経痛」です。この器質性生理痛で最近多いものが子宮内膜症です。20代後半から多くなり出産回数の減少に伴い、年々増えてきているそうです。鎮痛剤で痛みを抑えることが日常になってしまっていると、子宮や卵巣に腫瘍ができていることを体が教えようとしていても、その異常に気づけないこともあります。また、もともと子宮頸管は狭いので若いときは特に痛みを感じやすいということや、子宮後屈や処女膜閉鎖症のケースもあります。時には、産婦人科の受診が必要なケースもあります。自分がどういう理由で月経痛が起きているのか知ることも、月経と上手く付き合っていく手段の一つです。

 そういった生理やPMSと上手に付き合う一つの方法として布ナプキンがあり、布ナプキンにすることで、生理の周期が一定になったという事もよくあります。月経不順や無月経は、子宮や卵巣、甲状腺の病気が原因のこともありますが、多いのは急激なダイエットやストレスによるホルモンバランスの崩れだと言われています。戦争中や就職、入学期などに生理不順や無月経などに陥った人が多かったという調査もあり、ストレスと月経は密接に関係していることが分かります。月経周期の平均は28日だとしても、正常範囲は25日から38日の間だとされています。20歳から24歳の間でが24日、45歳から49歳では、39日から41日も正常範囲です。また、周期ごとの変動もあります。たとえ正常の範囲からずれていたとしても、思春期における発達の過程や日常のセルフケアなどで戻ることもあります。

 月経は、とらえ方次第で感じ方が大きく変わってきます。月経期間中は、無理にいつも通り過ごそうとせずにゆっくりと過ごしてみることが大事です。自分の体調と相談しながら月経期間を乗り越えていきましょう。

また、分からないことなどあれば来院したときにご相談下さればと思います。


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