腸マッサージ・腸内環境の大切さ

私たちは、便から様々な身体の調子を聞くことができます。その便が出ないという事は、身体からのSOSを感じ取れない状態ということになります。

 それだけでなく、便秘自体も日常生活に大きな支障をきたします。

体調がすぐれない人や、病気の人に共通しているのは「便秘」、「悪い便が出る」、「残便感がある」、「下痢」という人がほとんどです。良い便か悪い便かで、身体の様々な部分の良し悪しと密接に関わってきます。普段何気なく生活している人は、自分の便を見る習慣はないと思いますが、便は自分の健康状態を詳しく教えてくれています。胃腸の調子だけでなく、身体の調子が便からいろいろと分かります。

 胃や小腸などの消化器官だけでなく肥満や心臓疾患、うつ病、アトピー性皮膚炎、腰痛、認知症、自閉症、発達障害、自律神経失調症などあらゆる疾患において腸内環境の良し悪しがかかわっているということが明らかにされています。

薬や手術など医師の行う治療はほとんどが、対症療法です。症状を一時的に改善することはできても、病気を根本から治すことは難しいです。しかし、多くの人が病院に行くか、薬を飲むかしか方法を知りません。腸は単に食べ物を消化、吸収し便にして送り出すだけではありません。腸内環境は体中の健康状態や健康寿命までも左右する重大な機能を担っているという事が近年では分かってきています。

腸内には細菌がおよそ1000種類、100兆個も生息していることが知られています。重さにすると4~5キロほどあります。

そんなに多くの最近がバランスを保って、生息しているのです。

胃や腸など、消化器官は、人体の外という表現があります。

口から始まり、肛門まで一本の管でつながっていて、空気が通ります。

言い換えると、「体の中」なのに、「体の外」なのです。

そこに、細菌が100兆個も住み着いて、食物の消化・吸収を助けてくれます。

人間の力だけでは、難しいから最近の力を借りて我々は生きているのです。

 また、腸内細菌は、腸に入ってくる食べ物を分解、吸収して不要物を排泄しているのはもちろん、侵入してくる病原菌を追い出したり、アレルギー、感染症から身を守ってくれています。このように腸内細菌の助けがなければ、私たちは生きていくことができません。そもそも人間が脳を発達させここまで繁栄することができたのも腸内細菌をたくさん取り入れたからだという説もあります。人間のお腹に棲息する腸内細菌の数は他の動物と比べ非常に多いとされています。ところが、腸の長さは他の動物に比べてかなり短いです。つまり、たくさんの腸内細菌がいることによって効率よく腸内作業ができるようになったことで腸を短くすることができたのです。さらに腸を短くしたおかげで腸にかかっていたエネルギーを脳に回せるようになり、脳を大きくすることができました。

 腸内細菌は、大きく分けて3つのグループに分けることができます。それが「善玉菌グループ」、「悪玉菌グループ」、「日和見菌グループ」の3つです。

 善玉菌のグループには、ビフィズス菌、麹菌、酵母菌、乳酸菌などが存在し、文字通り良い働きをするグループです。腸内環境を酸性に保ち免疫が働きやすい環境を作ったり、有害菌を抑えたり、ビタミンを作ったりします。

 悪玉菌には、一部の大腸菌、ウェルシュ菌、ブドウ球菌などが存在します。これらは腐敗型細菌とも呼ばれます。有害物質を作り、がんや生活習慣病のもとになります。また、悪玉菌が増えてくると、腸内がアルカリ性になり、免疫力が落ちて感染症や病気になりやすくなります。

 日和見菌は中立の細菌です。強い方になびいたり、バランスを取ろうとしたりします。バクテロイデス、連鎖球菌、土壌菌など多くの種類があります。日和見菌は善玉菌と悪玉菌の優勢な方に味方をする性質を持っています。善玉菌が多い時には、善玉菌の見方をし、悪玉菌が多い時には悪玉菌の味方をします。健康を保つためには、いつも善玉菌を優勢の状態にし、日和見菌を味方につける必要があります。つまり、善玉菌と悪玉菌、そして日和見菌のバランスが非常に重要になってきます。

まさに、人間社会の縮図といえるのではないでしょうか。

本当に面白いですよね。

そして、これらの腸内細菌のバランスは一人一人異なります。そのバランスがその人の体質や、個性に結びついているのではないかと考えられています。具体的にいうと、太りやすい人には、フィルミクテス門という腸内細菌が多い傾向があり、太りにくく痩せている人には、バクテロイデス門という腸内細菌が多い傾向があるとされています。この蓋二つの腸内細菌を、テレビメディアでは「デブ菌」や「痩せ菌」と称して呼んでいます。太りやすいか太りにくいかは、その人がお腹に何の細菌を棲みつかれているかがカギになっていきます。

 また、腸内環境によって人の性格も形成されているというという推論もあります。腸内には、約1億の神経細胞があり腸内細菌が作り出す物質には、神経細胞が刺激して感情に影響を与えるものがたくさんあることが分かっています。また、腸内にはセロトニンやドーパミンなどの脳内伝達物質を作る場所でもあります。そのため、喜怒哀楽などの感情ととても深いかかわりがあります。

 このように、腸には食べたものを消化、吸収し排泄するだけではなく、その人の体質や、性格にも深く関わっていることが分かります。腸内環境一つで自分自身の健康状態が左右されます。腸マッサージをすることで、便秘のみではなく、あらゆる身体の不調が解決できる可能性があります。腸を整えることで腸内環境が良くなり、日常生活が各段に快適になることができるはずです。興味がある方はぜひ一度ご相談下さい。

自分自身の腸と相談できるようになると良いと思います。


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