寝違えとは、寝ている間に首や肩などの体の部位を無理に曲げたり、長時間同じ姿勢で寝たために筋肉や関節が痛くなり、動かなくなったり、痛くなったりすることを指します。
端的に言うと、首の捻挫です。腰で同じことをすると、ぎっくり腰と言います。
寝違えの症状は、首や肩の痛みや動かしにくさ、頭痛、めまいなどです。また、腕や背中に痛みがでる場合もあります。
これらの症状が現れた場合、休息や湿布、冷却などで痛みを和らげることができます。
痛いからといって、マッサージやストレッチは逆効果になる場合もありますので、むやみに行わない方が賢明です。
当院でも寝違えなど炎症症状が強い状態で来院された時は、ほとんど痛いところを押したりしません。それほどデリケートに扱わないといけないので、注意が必要です。ストレッチでも軽くやると良い場合もありますので、試す場合は本当に軽めに行って下さい。
また、長期間症状が持続する場合や、痛みが強くて日常生活に支障をきたす場合には、早めに受診してください。当院の考え方ですと、3日経って症状が緩和しない時は、1週間経ってもほとんど緩和しません。なので、様子をみるにしても、3日くらいを目途にと指導しています。
寝違えを予防するためには、寝る前に身体をほぐすストレッチや軽い運動、正しい寝姿勢を心がけることが大切です。また、枕の高さや硬さ、マットレスの選び方も影響を与えるため、快適な寝具の選択も重要です。
枕が寝違えの原因となることはありますが、正しく選んだ枕を使うことで寝違えを防ぐことができます。
また、多くの方がソファで寝てしまったとか、リビングで寝てて・・・
などと、普段と違う場所や、寝返りができない場所で寝た場合に寝違えが多くなるので、注意してみてください。
枕の話に戻りますと、枕の高さや弾力により、寝違えが起こってしまいます。枕が高すぎると、首が前方に倒れてしまい、肩や首に負担がかかります。逆に、枕が低すぎると、首が後ろに倒れてしまい、筋肉に負担がかかります。適切な枕の高さは、首と背骨が水平になるように調整することが大切です。
また、寝違えを防ぐためには、適切な寝姿勢を取ることも重要です。横向きに寝る場合は、肩と骨盤が水平になるように、枕を使用することが推奨されています。仰向けに寝る場合は、枕を少し高めにして、首の後ろを支えることが大切です。
寝違えを防ぐためには、適切な枕の選択と寝姿勢の確認が必要です。
自分に合った枕を選ぶためには、以下のポイントを考慮することが大切です。
1)寝姿勢に合わせる:仰向け寝、うつ伏せ寝、横向き寝など、自分が一番多くとる寝姿勢に合わせて枕を選ぶことが重要です。
2)高さの調整:枕の高さは、首や背骨の自然なラインに合わせることが大切です。高すぎると首に負担がかかり、低すぎると首が曲がってしまい、いびきや肩こりなどを引き起こすことがあります。
3)硬さの調整:枕の硬さは、寝返りがしやすい硬さです。柔らかいと寝返りするのが大変になるので、適度な硬さは必要かと思います。硬い枕は、首が固定されるため、ストレスをかけなくて済みます。しかし、硬すぎると、血流が悪くなるため、肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。
4)素材の選択:素材によって、枕の快適性が大きく異なるため、自分が好む素材を選ぶことが大切です。例えば、羽毛枕は柔らかくて軽く、通気性が良いですが、洗濯がしづらいため、アレルギーがある人や衛生面に気をつける必要があります。そば殻の枕は硬すぎて寝れないなど、ある程度の好みと寝返り・寝姿勢を基準に選ぶことを勧めています。
以上のポイント(ある程度の好みと寝返り・寝姿勢を基準に選ぶこと)を考慮して、自分に合った枕を選ぶことが大切です。また、枕は、使用期間が経つと劣化するため、定期的に交換することが推奨されています。
実際にどのような枕が良いのか、高さがよいのか分からない場合は、治療しながらアドバイスもしていますので、お気軽にご質問下さい。
睡眠の質が低下すると、様々な症状や免疫力低下を起こすので、快適な睡眠時間をとれるように工夫していきましょう