肉離れと筋肉痛の違い
肉離れと筋肉痛は、ともに筋肉に関する症状であり、しばしば混同されがちです。
肉離れと筋肉痛は、損傷程度の違いというのが正しいかもしれません。
損傷程度の違いということから、おおまかな原因や治療法は同じですが、異なることもありますので注意が必要です。
また、治るまでの期間も変わってきますので知っておくと不安にならないかと思います。
【肉離れ】
肉離れとは、筋肉や腱などが急激な力の加わりや過剰な伸展などによって断裂することを指します。スポーツや運動時の急な動きや、筋肉を冷やしたまま激しい運動を行うことなどが原因となります。
筋膜という筋肉を包んでいる膜が破れたり、筋線維が大きく損傷したりします。
鶏肉などでイメージすると、イメージしやすいかと思いますが、多くの繊維が詰まっている筋肉を引っ張って引きちぎるような感じです。
その結果、肉離れは、痛みや腫れ、出血、運動制限などの症状を引き起こします。
軽度の場合は自己治癒することもありますが、重度の場合は専門医の治療が必要となる場合があります。治療には、安静や冷却療法、炎症を抑える薬の処方、包帯などによる圧迫や固定、電気治療、リハビリテーションなどがあります。
肉離れを予防するためには、運動前の十分なウォーミングアップ(動的ストレッチ)、適切なトレーニングや身体のケアなどが重要です。また、肉離れが疑われる場合は、早期に診断を受け、適切な処置を行うことが大切です。
【筋肉痛】
筋肉痛とは、運動や身体的活動によって筋肉や筋膜に微小な損傷が生じ、それが修復される過程で痛みを感じる状態を指します。一般的には、運動をして筋肉を使った後に発生することが多く、翌日から数日間続くことがあります。筋肉痛の痛みは、しばしば筋肉が疲れている感じ、重だるさ、または張り感を伴います。筋肉痛は、一般的には時間の経過とともに改善しますが、軽度の場合は休息や軽いストレッチ、温めることで緩和することができます。また、アイシング(氷冷やすこと)や、OTCの炎症を抑える薬の使用も効果的です。しかし、強い筋肉痛がある場合や、痛みが強くて日常生活に支障をきたす場合には、診察を受けることをお勧めします。
筋肉痛を予防するためには、運動前に十分なウォーミングアップ(動的ストレッチ)を行い、筋肉を温めることが重要です。また、適切なトレーニングや身体のケアを行い、筋肉を徐々に慣らしていくことも重要です。
ぬるま湯でゆっくり身体を温めてあげると治りが早いです。
また水分補給も大切なので、積極的に水を飲むようにしましょう。
【まとめ】
肉離れは、筋肉の繊維や筋膜が破れることによって発生する症状で、急な運動や怪我によって引き起こされます。一方、筋肉痛は、筋肉が慣れていない運動や負荷によって起こる軽度損傷です。つまり、筋肉痛は筋肉の繊維が多く破れるわけではなく、筋肉や筋膜が軽度傷ついたために起こる症状です。
肉離れは、痛みや腫れ、運動障害などの症状が現れます。繊維が破れるため、出血が起こって腫れが発生することが多く、運動障害は筋肉の機能が低下するために起こります。
筋肉痛は、比較的軽度な症状であり、通常は自然治癒します。